公開日:2008/6/13
CALLワークショップレポート 九段中等教育学校にて
6月7日九段中等教育学校にて、東京CALLワークショップ(主催:千代田区立九段中等教育学校 協賛:チエル株式会社)が開催された。参加者は、都内の高校で英語を教えている先生方、15名。小規模であったが、その分、先生方同士のコミュニケーションも弾み、情報交換の場としても有意義なワークショップであった。
ワークショップのプログラムは都立新宿高等学校の熊谷聡一郎先生の実践発表「新宿高校における授業開始までの取り組みと授業運営の工夫」から始まり、今年2月にリリースされたCaLabo EX のシステム概要説明と体験、そして教材紹介の3本立て。
熊谷先生の発表では、高校でCALLシステムを導入・活用していく上での管理運営について実例をもとに解説され、既にCALLを導入している学校の先生方、また将来的にCALLの導入を検討されている学校の先生方にとって非常に参考になる発表であった。 『生徒にパスワードを決めさせたら、顔文字で設定してしまい、後でログインのトラブルがあって困ったことがあった』という今の高校生世代の一面を伺えるようなエピソードや、CALLでの授業で生徒のモチベーションを下げないようにするには…などICT教育の現場で生徒たちを見ている先生ならではのトピックを交えながらの発表に、参加された先生方も興味深くうなずかれていた。
CALLシステムの概要説明では、チエルの授業サポート担当者が授業を想定しながら機能についての説明を行った。よく使用される機能を使ってシャドーイングなどを行い、参加者がCALL教室での授業を学生側の立場で体験しながらのデモンストレーションとなった。システムについて、ご自身の授業でどう活用できるかを担当者に質問される先生方が多く、関心の高さを伺うことができた。
教材ではASPのe-Learning教材『英検CAT』の紹介とその活用事例をチエルの担当者が行った。質疑応答の時間では、モチベーションに差がある生徒たちを抱える先生から、『どうすれば全員に使わせることができるか?』といった質問が投げかけられた。
熊谷先生の発表をはじめ、参加された先生方の関心は、実際に使われているCALLやe-learningの現状や活用事例に向けられていた。 今後も今回のような実践的な活用事例の紹介や、またそこからどんな学習効果があるかなどの展開を知る機会となるワークショップの開催に期待する声が寄せられている。