公開日:2010/10/14

『旺文社・英検CAT』で生徒が自発的に学習に取り組んでいます

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年3回実施される英検を団体受験し、学校をあげて英検取得を推奨する北海道札幌東商業高等学校。簿記検定や英検など、資格取得への意識は高く、今年導入された『旺文社・英検CAT』は、授業はもちろん放課後の自習にまで利用され、生徒たちの日々の学習の一助となっている。竹部順生先生のオーラルコミュニケーションの授業を一例に、CALL教室を活用した英語学習への取り組みを見た。

『CaLabo EXを活用して』4技能を高める

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ランダムに組んだペアの学習状況をモニタリングする竹部先生。

 昨年、『CaLabo EX』を導入したCALL教室には1人1台のパソコンが設置され、生徒2人に対して1台のセンターモニターも配置されている。チャイムが鳴り、白衣姿の竹部順生先生とALTのスティーブン・アンダーウッド先生が教壇に着席し、オーラルコミュニケーションの授業が始まった。

まず、センターモニターには教科書が映し出された。先生の指定する箇所を生徒たちは次々と声に出して読み上げる。その間、スティーブン先生は教室内を巡回し、生徒たちの発音に耳を傾け、指導する。続いては、ペアレッスン。生徒たちはヘッドフォンとインカムを装着し、ランダムに組まれたペアごとに、教科書の会話文を読む。竹部先生はモニタリング機能を使って、生徒たちの発話を確認していた。各ペアで指定された会話文を3回ほど練習したのち、プリントの穴埋めの形で書き取り、指名された4人の生徒が自身の記載内容を発表した。
授業開始から中盤までは、「話す」「聴く」ことを中心に進むが、中盤になると、今度は「読む」「書く」ことに移行していく。センターモニターに、数問の問題が映し出され、生徒は各自のパソコンを使って解答を入力し、「メッセージ送信」機能を通じて、先生へ解答を提出する。こうして、「読む—話す—聴く—書く」と4技能を活用して、自然に英語を英語で理解する流れがテンポよく作られていた。

ゲーム感覚で楽しみながら「英検」学習

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 授業後半には『旺文社・英検CAT』を使って個別学習に入った。教材の導入から半年も経たないにもかかわらず、生徒たちはスムーズに教材を使いこなし、各自のレベルと学習計画に沿って学習を進める。 まず自身の「学習の記録」を確認し、「英検レベル診断」に取り組む生徒もいれば、自ら立てた学習計画に沿って「語いクイズ」や「文法ドリル」に取り組む生徒もいる。正解を得られると、うれしそうに次の問題へと進めていく生徒たち。そうして学習が進むなか、竹部先生とスティーブン先生は教室内を巡回し、生徒の学習態度を見たり、質問に答えたりして、理解度を確認していく。
同校では全校生徒にパスワードとアドレスが配付され、生徒は校内だけでなく、自宅のパソコンでも『旺文社・英検CAT』を活用した英語学習ができる環境が整っている。これまで、英検受験に向けて、学校でできる対策は二次試験に向けた面接練習だけだった。商業科であるため、英語の授業は週3時間しかなく、授業内で一次試験の対策に取り組むことは難しかった。だが、『旺文社・英検CAT』を導入したことにより、授業内でも一次試験対策にも取り組む時間が取れるようになったという。生徒たちは自分で学習計画を立て、目標とする級の問題に取り組んで弱点を重点的に補強したり、上位級の問題に挑戦して授業では教わらない文法事項を確認したりしている。従来の問題集や参考書を使う学習スタイルと違い、テンポよく出題される問題に「ゲーム感覚」で答えながら、自然にキーワードやフレーズを覚えられるようで、楽しみながら学習を進めているようにうかがえた。

デジタル教材で高まる学習意欲

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 現在、同校ではCALL教室を利用した英語の授業は1、2年生の『オーラルコミュニケーション』が主となっている。英語科担当の3人の先生が、時間割上で教室利用を調整しながら授業を組み立てているという。商業高校ということもあり、生徒は日頃からパソコン操作にも慣れており、英語の授業でパソコンを使うことにも、特に違和感なく受け入れているそうだ。修学旅行の学習成果についてPowerPointでレポートを作成し、グループごとに英語でプレゼンテーションする活動も授業で取り入れているという。また、CALL教室は放課後も開放されているため、オーラルコミュニケーションの授業だけでなく、生徒の自習や、英語部の活動にも大いに活用されている。
そうして英語学習へのモチベーションが高まっているところに導入され、さらに生徒の興味関心を高めたのが、『旺文社・英検CAT』だった。同校では、昨年度『CaLabo EX』を導入した際に『旺文社・英検CAT』の存在も知り、試験対策に効果が望めるとのことから、今年度導入に踏み切った。従来の授業では体験できなかった、視覚的・聴覚的な刺激を味わい、生徒たちはデジタル教材を使った学習に意欲的に取り組んでいるという。

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『旺文社・英検CAT』には、生徒各自が学習計画やレベルに沿って取り組む。学習の様子や学習履歴を確認する竹部先生。

 導入されて間もないため、効果測定にはまだ時期尚早ではある。だが、即効性の高いリスニングについては、「おそらく第3回検定でも効果が出始めるかもしれない」と、英語科では見ている。2010年度には、3年生の選択科目の「資格支援コース」内に「英検準2級・2級コース」も設ける予定があるという。なかでも、国際経済科では英検取得に向けた指導を強化していくことを考えており、『旺文社・英検CAT』を最大限に活用して授業を展開していくそうだ。2年生までに準2級合格をめざし、さらに上位級をめざす生徒を増やしていきたいという同校。今後の活用法とその効果に期待が高まっている。

 

準2級合格者の層を厚くするために
効果的に活用していきたい

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英語科 高橋 典之先生

 『旺文社・英検CAT』を導入して、生徒の英語学習への興味・関心が高まっています。生徒の英語学習や資格取得への起爆剤のひとつになっています」と話すのは、英語科の高橋典之先生だ。「個々の学習者のレベルや進度に合わせて学習計画を立て、学習を進めていけるのがいいですね。文法が苦手な生徒にとっては、弱点を重点的に補強しながら実力を伸ばすことができ、上位級をめざす生徒にも計画的に学習を進められ、どの生徒にとっても学習効果が高い教材だと思います」と満足の様子。学習履歴を一括管理できることも、指導するうえでの一助となっているという。
道内の北星学園大学や北海学園大学などへの指定校推薦がある同校では、英検取得者は校内選考の時点でも有利になることもあり、生徒たちの英検取得への意欲は高い。それだけに、授業中はもちろん自宅学習でも『旺文社・英検CAT』を活用して、生徒たちは英検に向けた学習に積極的に取り組んでいる。
「来年度はより効果的な活用法を考え、準2級合格者層を厚くし、さらに2級合格者も増やしていきたいですね」と意気込む。来年度の取り組みに注目したい。

英語科 竹部 順生 先生

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