日本児童英語教育学会(JASTEC)レポート
日本児童英語教育学会(JASTEC)第31回秋季研究大会が、10月23日(日)、昭和女子大学にて行われた。天候にも恵まれ秋風が心地よい中、約130名と多くの方々が参加された。
公立/私立小学校教諭・英語活動支援員・塾経営者・大学教員・学生といった多方面の方々が来場され、研究実践発表が始まる前に展示ブースへ立ち寄る参加者の姿から、教材への関心も高く楽しみにされている様子がうかがえた。展示ブースでは、チエルのほか10社が出展しており、絵本やCD教材、指導法に関する書籍などを展示していた。
チエルの展示ブース
チエルブースでは、フラッシュ型教材シリーズの『小学校のフラッシュ英単語/英語表現』(全3巻)を展示。また、先生方の英語ブラッシュアップにご利用いただけるデジタル教材『スーパー英語 Academic Express 2』を紹介した。『小学校のフラッシュ英単語/英語表現』では、フラッシュ型教材のディスプレイ画面や活用事例ビデオをご覧いただき、「子どもたちが楽しそう」「いろんなアクティビティにつなげられるんですね」「絵のみ・文字のみでの表示パターンもあって、使い分けができる」「操作しやすい」「ネイティブの発音が聞けるのがよい」などと、実際の授業での使い方をイメージしていただけたようだ。
また、「単語や英語表現の選定基準は?」「『英語ノート』に準拠したものですか?」といった『小学校のフラッシュ英単語/英語表現』に対する信ぴょう性を問う質問も多く寄せられた。
ちなみに『小学校のフラッシュ英単語/英語表現』で取り上げた英単語や英語表現は、文部科学省が公表した『小学校英語活動実践の手引』に掲出された英単語や英語表現を網羅し、さらに制作に協力いただいた(財)日本英語検定協会が実施している『児童英検』で取り扱っている英単語や英語表現を参考に選定されたものであり、『英語ノート』(文部科学省が作成した外国語活動のための補助教材)との関連については、『英語ノート』の単元ごとに細かな対応表が同梱されている。
研究大会の内容
研究大会では、研究実践発表・ワークショップ・講演・パネルディスカッションが行われた。
日頃の英語活動をより効果的なものにするため、下記のような意見交換や議論がなされた。
・子どもたちへ「できる感」を持たせてあげる。
・母語以外の言語への学習不安を取り除く。
・子どもたちが楽しく取り組める。
またやりたいと思わせる。
・ALTと学級担任間でのコミュニケーションの
必要性。
・小学校の英語活動では「音声」を意識させたい。
・ALT・英語活動支援員・学級担任の役割。
・教材の活用方法。
小学校では『英語ノート』が導入されている。実際の現場では、『英語ノート』の使い方を模索しながら、どのような使い方をしたらよいのか戸惑う先生方も少なくないようだ。
その中で、特に下記2点、「教材」「デジタル環境を利用すること」の提言内容が印象的であった。
○『英語ノート』は「素うどん」のようなものだ。素うどんはそれだけでも美味しくいただけるが、いろんな食材を組み合わせることで、味にさまざまなバリエーションが生まれ、もっと美味しく食べられる。『英語ノート』もほかの教材との組み合わせなど、教える側の工夫次第で、より効果的なものに仕上げることができる。
○音声教材や教員が独自に作り上げた教材を、家庭でも利用できるようにしたり、教員間で共有したりするために、例えばインターネット上でいつでも教材を使えるようにしてはどうだろうか。「デジタルの良さ」をうまく使うことも必要であり、実際に、ある小学校では家庭のネット環境が整備されるよう学校側からすすめている。
今回の出展は、小学校の英語活動に取り組む現場の先生方の声を直接感じ取ることのできる、有意義な時間であった。
先生方の頭の中で描いている理想の英語活動を実現できる教材を、さらに、子どもたちが楽しく英語活動に取り組める環境を、これからもチエルは提供していくことを心に刻み、会場をあとにした。
<出展製品>
・『小学校のフラッシュ英単語/英語表現』(全3巻)
・CHIeru.net対応教材『スーパー英語 Academic Express 2』