公開日:2008/5/6
「教員全員で取り組みました」 〜 CaLabo導入から、稼動させるまで 〜
県立広島大学は、広島キャンパス、庄原キャンパス、三原キャンパスの離れた3つのキャンパスを持つ大学である。庄原キャンパス生命環境学部 助教授の馬本先生にお話を伺った。 庄原キャンパスは、平成18年4月にCALL教室を導入した。生命環境学部では英語を専門にする課程はなく、一般教養の授業で、1、2年生が必修になっており、ネイティブスピーカー1名、日本人教員2名、非常勤講師2名の5名でCALL教室を使っている。
「英語の授業に関わっているものは、CALL教室を全教員が使えるようにしようということから始めました」。
CALL教室の導入時の苦労を語っていただいた。
「教員によって、自分は使いたいとか、自分は苦手だとかを言うのではなく、その、授業を受ける側の学生の立場に立って考えました。先生によって、使える、使えないが出てくるのはまずいと思うんですね。たまたま、使えない先生が担当だった学生がかわいそうですからね。均等に機会を提供したいと考え、教員全員で取り組みました」。
「具体的には、必修の授業でこの部屋で使えるソフトに関しての説明会をやったんですね。授業の担当教員が、教室に入るだけの学生を入れて、それを何回かに分けて説明しました。CALL教室を使う教師もそうですが、ここに座る学生が多少なりともここに馴染んでおくと言う状態を作っていかないといけない。そうでなければ、自習でこの教室を使ってもらえないですからね。結果として、ある程度の結果は残せたかなと思っています」。
県立広島大学では、3キャンパスをネットワークで繋いで、e-Learning自習教材を全学生が学習できるようになっている。馬本先生のこのような取り組みの成果として、一斉授業だけでなく、自習教室としての稼動率もかなり高いことが、庄原キャンパスの学生の教材へのアクセス時間の長さでわかるという。
CaLaboの機能に関して、お伺いした。
「モニタ機能が便利ですね。学生が何をやっているのか全部確認できます。私はディクテーションで使っているのですが、いまどこを聞いているのか、どこを繰り返し聞いているのか?とかが、音声と学生の画面イメージで確認できるというのは良いですね」。
最後にCALL教室を導入して、先生の負担は減りましたかと聞くと。
「そうですね。CALLに掛かる、時間は増えましたよね。僕は苦にならない負担なんですが、CALLが出来たら楽になるだろうっていう発想は逆だろうなと思います。
授業のことを考えると、ひとひねりとかやっちゃうでしょ?
教員にとって、学生の反応が無いのが一番の苦痛なんですね。やっぱり、彼らの生き生きと学習する姿が見たい。CALL教室ができて、色々な取り組みができる様になったので、そういう意味での準備の時間は増えたように思います」。
生命環境学部 助教授 馬本 勉先生