公開日:2008/5/11

CALLシステムにしか実現できない発展的な授業の展開〜「こんな授業ができれば良いのにな」の実現を支援〜

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パワーポイントを使った自作の教材

 同学は、文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム(※)」に平成15、16年度と2年連続で選定され、平成18年度は短大の中で唯一、3回目の選定を受けた。最良の短大教育を追及し続ける同学の英語教育に焦点を当て、『CaLabo』とオリジナル教材を作成できる『SMART-HTML』を活用いただいている総合ビジネス学科の山形俊之先生にお話を伺った。

 同学には「国際理解教育」の一環として、独自の留学システムも整備されているため、留学したいと思う学生にはこの上ない環境が整っていると言える。しかし、英語科ではないため、専門的に学ぼうとしている学生が必ずしも多いわけではない。「英検やTOEICなどを積極的に受ける学生もいますが、中には英語嫌い、英語に苦手意識を持っている学生も多いですよ。そういう学生に”とにかくしゃべってみよう、英語を使ってみよう”という意識を、どこまで持たせられるかが焦点だと思います。私たち教師がもっと「簡単に」、「より具体的に」、そして「おもしろく」授業を進めることさえできれば、必ず英語に興味を持ち、学習してもらえるものだと思っています」。

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普段使用しているCALL教室

 山形先生が、なぜ『CaLabo』を使ったCALL学習に着目したのかを教えていただいた。「本だけを見ていると、文字だけの世界になってしまいます。しかしCALLでは、画像や動画など、より具体的な情報を出せることや、その場で足りない練習問題を瞬時に補うことも可能になります。さらにコンピュータを活用するに当たって、インターフェースのわかりやすさがポイントになります。その点『CaLabo』はすごくシンプルで使いやすいので、学生も大変満足しています」。

 

 リスニング学習に関しては、『Soft teleco』に録音して、宿題として持ち帰らせ個別学習させている。授業は自作のパワーポイントで説明をし、『SMART-HTML』で作成した独自の問題は、まとめの応用問題として授業の最後に使われている。「CALLを導入して、今まで”こうだったら良いのになぁ”と思っていたものを実現できることが多くなりました。ペンタブレットや書画カメラなどにより具体的なものをその場で提示できることで、無味乾燥な板書だけで終わらないのが強みだと思いますよ。要するに、CALLを活用することによって、発展的な授業ができるようになるわけです」。今後も『CaLabo』を活用し、新たな授業展開を進めていこうと試行錯誤を繰り返している。
 「私の授業では、発言も成績に加味していて、発言の際は『先生呼び出しボタン』を押してもらいます。ボタンを押すと、押した順番が表示されることに気づいたのです。そうすると、手を上げるというプレッシャーはかからないですし、早押しになりますから生徒は楽しみながら授業に集中します。今では早押し大会のために、皆が必ず予習してくるようになりましたよ(笑)」と話す山形先生の表情からは、充実感と今後の意欲に満ちた笑顔が溢れていた。先生の何気ないアイデアが、ひとつの機能に新たな価値を生み出し、授業の活性化につながるという可能性を改めて実感した。

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湘北短期大学外観

※ 特色ある大学教育支援プログラム:大学教育の改善に資する種々の取り組みのうち、特色ある優れたものを選定し、他大学の取り組みの参考になり、高等教育の活性化が促進されることを目的とするもの。

総合ビジネス学科 専任講師 山形 俊之先生

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