先生方とメディアライブラリーが一体となり、16のCALL教室がフル稼働!
今年度、CALL教室を増設して、16教室となった青山学院大学・相模原キャンパス。語学教育の体制がさらに充実した同大学で、実際にCALLを活用されている社会情報学部教授・村川久子先生と、CALLの管理・運営を担当するメディアライブラリーの青山徹夫係長、武田智恵子さんにお話を伺った。
前期で英語力の素地を身に付け、
後期にCALLシステムで特訓
_x0003_ 村川先生は、前期でリーディングとライティング中心の英語の講義を行い、後期でCALLを使った講義を展開されている。
この講義で、村川先生が一貫して教えているのは、「コンピュータとビジネス」に特化した英語だ。熟慮の末に、社会情報学部の学生にとって最も重要な分野であることから決定したテーマだという。
また、国際的に通用する英語を習得してほしいと、学生の成長を心から願う村川先生は、非常に密度の濃い指導を行っている。その一端は、学生に与える大量の課題からも感じられた。
「テキストを毎回30ページほどリーディングする宿題を出しています。その内容について、授業の冒頭で各自ライティングさせて理解度を確認します」
学生にとっては厳しい課題だが、村川先生には明確な指導の意図がある。学生は、テキストを数多く読みこなすうちに読解力や語彙力を高め、同時に、スピード・リーディングの技術も身に付けていくのだ。さらに、村川先生によると、これらは後期に行われる、CALLシステムを活用した授業の素地にもなるという。
「後期の授業では、録音しておいた音声をCALLシステムでリスニングさせて、すぐにそれについてスピーキングをさせています。スピーキングは、何を言えばよいか分かっていないと話せませんよね。英会話ができるようになるまでCALLシステムで特訓します」 前期で英語力の素地を作っておくからこそ、後期の講義にも対応できるのだ。
また、村川先生は、英語の発音教育も重要視している。先生ご自身が海外で12年間の学生生活を送られた経験から、国際的に分かりやすい発音で話すことの必要性を痛感したのだという。
発音レッスンにも、もちろんCALLシステムを活用。村川先生が開発された英語発音学習システム「GleaderSYSTEM」を入れたPCで、学生がヘッドセットのマイクを通して発話すると、声が簡単な3本の太線でフォルマント表示されるので、自分の発音を見る事が出来るし、発音方法は「GleaderVISUAL」の3Dアニメーションで発音器官の動きを視覚化できる仕組みになっている。これなら、自分の発音が客観的に分かるので、弱点を集中的にレッスンできそうだ。
村川先生は、今後も、CALLを利活用しながら、このような非常に理にかなった英語教育で、学生たちに世界に通用する英語を教えていくことだろう。
メディアライブラリーでは、
先生方のCALL活用を懇切丁寧にサポート
相模原キャンパスでは、CALL教室が開設された2003年以来、チエルのCALLシステムを活用している。今回の増設にともなって、『CaLabo EX』はver3.5から最新のver5.5へと上がった。
4月のバージョンアップから約2ヵ月。日々、CALL教室に深く接しているメディアライブラリーのお二人に感想を伺った。
武田さん「CaLabo EX ver5.5は『インカム機能』が向上しているので、先生方は『これで完璧!』というくらいに喜んでいます」
アプリケーションの配布やファイル提出についても、これまでよりも動作が早いため、ストレスがなくなったという。
武田さん「先生方が、これまでCALL教室でやってみたいと要望されていたことが、ver5.5で実現されています。特に満足されているのが、『ファイル提出機能』です。それぞれのペースでファイルを提出して帰ることが出来るので、本当に便利になりました」
メディアライブラリーでは、先生方がよりCALL教室を活用しやすくなるよう、様々な支援を行っているが、的確なサポートのためには、何より先生方の要望をしっかり捉えることが重要となる。スタッフのみなさんは、常にその気づかいを欠かさない。
青山さん「先生方の『こういう授業がしたい』というご相談を個別にお受けしています。おかげさまで、現在16あるCALL教室の稼働率は常時8割を保っています」
これは、CALL教室を訪れた他の大学や業者の方々が驚く高稼働率だという。
その要因について、武田さんは、次のように分析した。
「先生方は『いかに教育効果の上がる授業ができるか』という点を考慮して『CaLabo EX』を選ばれました。私どもも、先生方が選んだCALLシステムを、どのようにサポートすれば教育効果が上がるか、そこをスタッフ全員で考えて実践してきたことが、今につながっていると思います」
同大学では、教育熱心な先生方と、それを支える細やかなサポート体制が実に良い相乗効果を生んでいる。だからこそ、これほどまでにCALL教室の高い稼働率も実現しているのだと感じた。
社会情報学部教授 村川 久子先生
メディアライブラリー・グループ 青山 徹夫係長
メディアライブラリー・グループ 武田 智恵子さん