公開日:2012/11/14
来年度のビジネスに向けて「平成25年度概算要求」に見る「教育の情報化」関連項目をピックアップ!
来年度のビジネスに向けて
平成24 年9 月、「平成25 年度概算要求」が、文部科学省から発表された。「いじめ対策」と「耐震設備整備」が大きくクローズアップされる中、ここでは、教育の情報化におけるICT 関連項目を中心にピックアップしてご紹介。ぜひとも、来年度のビジネスに向けて、参考にしてほしい。
【情報通信技術を活用した学びの推進】 5.8 億円(昨年度2.8 億円)
(1) ICTを活用した課題解決型教育の推進事業 3 億円(新規)
日本再生戦略(平成24 年7 月31 日閣議決定)などを踏まえ、急速な情報化の進展に伴う新たな課題に対するとともに、学習者による課題発見・解決能力などの重要な能力・スキルの確実な習得を目指すため、必要となる人事の育成やソフトの充実を図り、教育の情報化を推進する。
① 情報教育指導力向上(約1.5 億円)…教員の情報教育指導力の向上
② デジタル教材等の標準化(1 億円)…新たな学びに対応する基盤の確立
③ 地方公共団体における情報化の推進(約0.5 億円)…情報教育を活用した教育環境の充実
(2) 学びのイノベーション事業 2.8 憶円(昨年同額)
① 情報通信技術活用実証研究
21世紀を生きる子どもたちに求められる力を育む教育を実現するために、さまざまな学校種、子どもたちの発達段階、教科等を考慮して、 一人1 台の情報端末や電子黒板、無線LAN 等が整備された環境において、デジタル教科書・教材を活用した教育の効果・影響の検証、指導 方法の開発、モデルコンテンツの開発を行う( 総務省『フューチャースクール推進事業』と連携)。なお、事業の最終年度として成果の取り まとめ等を行う。
② 教育の情報化の実態に関する調査
学校における教育用情報機器等の整備状況や、教員の情報通信技術の活用指導力等に関する全国調査を実施する。
■≪総務省≫Ⅲ.日本再生に向けたICT 総合戦略(Active Japan ICT 戦略)の推進
(1) 新たな街づくりや環境・医療・教育分野等におけるICT 利活用の推進
(ウ) ICT を活用したアクティブライフの実現
・フューチャースクール推進事業 5 憶円(昨年同額)
教育分野におけるICT の効果的な利活用を促進するため、実証校における実証研究を行うとともに、教育分野の情報化のためのガイドラインの取りまとめを実施する。
【グローバル人材育成推進のための初等中等教育の充実】 8.8 億円(昨年度4.3 億円)
(1) 小中高を通じた英語教育強化推進事業 4.8 憶円(新規)
英語の使用機会の拡充やモチベーションの向上等、英語教育に関する優れた取組を行う拠点校を支援するとともに、外部検定試験を活用して生徒の英語力を把握検証し、生徒の英語力の一層の強化を図る。また、教育委員会と連携した大学による小中高の教員集中研修を実施し、小中高を通じた外国語教育の指導改善を図る。
*拠点校における「ICT の効果的な活用に対する指導・助言」が含まれている。
(2) 将来的な外国語教育のあり方に関する調査研究事業 0.3 憶円(新規)
グローバル人材育成の基礎となる英語・コミュニケーション能力の抜本的強化を図るため、研究開発学校や教育課程特例校等の外国語教育に関する先進的な取組の収集・分析やその成果等の検証方法の開発、児童生徒の外語能力の向上に資する効果的なICT 活用事例の研究等、小学校をはじめとした各学校段階における外国語教育のあり方について調査研究を行う。
*研究開発学校等、先進的な外国語教育の実践校における取組例として、「ICT を用いた外国語による国際交流等の実施」が示されている。
【道徳教育及びキャリア教育等の取組の推進】 14.5 億円(昨年度8.3 億円)
(6) 外国語活動・外国語教育の教材整備等 1.3 憶円(昨年度1.4 億円)
平成23 年度から全面実施された小学校「外国語活動」の円滑な実施のため、外国語活動教材の整備を図るとともに、英語教育担当教員の指導力等の向上を図るため、英語教育活動事例集の作成を行う。併せて、諸外国等における外国語教育の実施状況調査を行い、次期学習指導要領の検討等に活用する。
【 教員の資質向上】 5.6 億円(昨年度8.3 億円)
(3) 日本人若手英語教員米国派遣事業 2.4 億円(昨年5.0 億円)
英語教員の指導力、英語によるコミュニケーション能力を高め、英語教育の充実を図るため、若手英語教員を米国の大学に派遣する。
・派遣教員数 平成25 年度:100 人(昨年同数)