公開日:2008/5/13

既製のICT教材を使えば、誰でも情報モラルの授業を行え、正しい知識を身に付けさせられる。

富山県高岡市立東五位小学校4年2組担任 中山均先生

【ICT活用レポート】

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 保護者も巻き込んだ情報モラル教育を推進中。各家庭ごとに話し合ってインターネットとゲーム機を利用する際の「3つの約束」を決めてもらい、守れたかどうかをカードにチェックしてもらっている。「保護者は子どもがどんなサイトにアクセスしているかなど関心を持つようになり、子どもも親と決めたルールを意識するようになりました」

 リアリティのある学びを提供できるのも、ICTならではの強みだ。
「具体的な場面事例や対処例を見せることで、子どもたちは『もし自分だったら』とリアルに考えられ、実践的な知識を学び、日々の行動に反映できます。情報モラル教育は、『リアリティ』のある学びが命。教師が言葉だけで説明するよりも、子どもの心に染みこみ定着する授業を実現できます」

 ICT教材を叩き台に、子どもたちは「僕も同じ経験をした」「今後はこうしたい」と、盛んに意見を述べていた。リアルなICT教材を用いることで子ども一人ひとりから自分なりの意見を引き出し、生活に密着した学びにつながっていると実感した。

【富山大学人間発達科学部准教授 高橋純先生の授業解説】

 すべての児童生徒に対する情報モラル指導の実施は喫緊の課題です。問題は、情報モラルの何をどのように教えたら良いかがわからないこと。その現実的な解決方法は、既存の教材を活用することです。中山先生は,教材を活用し、情報モラルの授業を実施しました。これは情報モラルの専門ではない先生でも実践しやすい方法です。

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