公開日:2023/11/10
第14回 EDIX(教育総合展)東京 第6回 EDIX(教育総合展)関西 ~教育の「今」を学べる、「未来」に気づける3日間~ 出展レポート
チエル粟田が行く
本レポートでは、日本最大の教育分野の展示会「第14回 EDIX(教育総合展)東京」(開催:2023年5月10日〜12日/東京ビッグサイト)と「第6回 EDIX(教育総合展)関西」(開催:2023年6月14日〜16日/インテックス大阪)に出展した様子と会場の雰囲気をご紹介します(チエル粟田)。
概要
「EDIX(教育総合展)東京」と「EDIX(教育総合展)関西」は、日本最大規模で知られる教育分野の展示会で毎年5〜6月に開催されます。
「EDIX東京」は、「教育DX」「学校施設・サービス」「人材育成・研修」「学校業務支援」「教材・教育コンテンツ」「STEAM教育」「保育・幼児教育」「ICT機器」の教育の課題別に8つのエリアで構成され、教育関連企業が提供する最新のICT技術や製品ソリューション、そして教育業界のトレンドについて一挙に知ることができるとても注目度の高いイベントです。
新型コロナウイルスの流行が収束して初めての開催となる2023年は300を超える企業が出展し、来場者は3日間で2万2580人(東京)。2022年開催時の1万9904人(RX Japan/来場者速報より)と比較すると113%と、全国から集まった学校現場の先生方や教育関係者でにぎわっている様子がうかがえました。
企業展示の様子
GIGAスクール構想の下、1人1台端末とクラウド環境が全国的に整備された今、端末のさらなる活用が求められているとともに、利用状況を可視化しそこで得られた教育データを効果的に利活用して個別最適な学びにどうつなげていくか、そして先生の働き方改革をどう実現していくかという次のステップへの移行が求められています。
ここ数年プログラミング教育が注目されていたことから、最近のEDIXでは楽しみながら学べるプログラミングツールの展示が増加していました。今年は、プログラミングツールの展示数の増加は落ち着きを見せ、改めて先生方の働き方改革に資する最新技術を駆使した業務負担軽減・時間短縮をサポートするための製品が多く展示されていました。また、メタバース(仮想空間)や2022年4月から高等学校で共通必履修科目となった「情報I」関連など、昨今のトレンドを反映した製品・サービスも印象的でした。
セミナーの様子
本EDIXでは、各社の展示だけでなく、主催者が開催するセミナーや各企業が開催するセミナーが会場内さまざまな場所で開催されました。主催者が開催するセミナーでは、文部科学省や経済産業省、教育機関の有識者、ICT活用が活性化している公立校の先生などが登壇され、堀田龍也先生による「我が国の教育の情報化の最新動向」と題したセミナーは立ち見の人がでるほどの盛況を見せました。
登壇者の講義テーマを見ますと、「教育DX」「データ利活用」「教育分野におけるAI(人工知能。ChatGPTなど)の導入」「学校の働き方改革」「校務DX」といったフレーズが挙がっており、最新動向の紹介や最新技術の紹介などが行われましたが、登壇者にも変化が見られます。具体的には、いわゆる教育YouTuber(YouTube™クリエイター)の登壇が行われたことです。
主催者セミナーや各社の企業ブース内セミナーにおいて、教育YouTuberのセミナーが行われ、「YouTubeで勉強する」選択肢や動画を学校での授業に組み込む活用例を紹介していました。授業動画を使うことで事前の授業準備の負担も軽減される上に、子供たちも興味を持って授業に取り組み家庭でその関連動画を見て自主的に学ぶ習慣をつけるきっかけにもなり得ます。学校の授業にYouTube動画が生かされる機会はさらに増えると感じました。
弊社ブースのご紹介
今年で東京は14回目、関西は6回目を迎え、開催当初から参加しているチエルの今回のテーマは「教育DX」と「ポストコロナ時代に求められる学習システム」の2本立てとしました。「教育DX」では、小学校・中学校向けに Google Workspace for Education と連携した「データ利活用」を促進するためのフルクラウド型授業支援システムや、無線通信可視化・安定化ソリューション、統合ID管理を実現するSSO(シングルサインオン)システムなどを中心に展示しました。
一方「ポストコロナ時代に求められる学習システム」では、高校・大学向けにBYODに対応したMALL型の英語4技能学習支援システムや、英語の資格試験対策デジタル教材など語学学習をサポートする主力製品を紹介し、多くの方が足を止めてくださりチエルの製品を実際に見て触って知っていただく良い機会となりました。
来年度に向けて
来年度の開催に向けた企業展示予約を見ると、すでに多くの企業が出展予約をされており、教育におけるICTメーカーの競争はより加速し、各社独自の製品開発が加熱することが予想されます。私たちメーカーがより細分化された学校現場のニーズに応えられる製品を提供し続けることが使命だと感じました。
今年のEDIXはチエルの製品ソリューションを紹介するだけでなく、他の企業が取り組まれている製品開発の現状・今後の展望を肌で感じ、全国の先生方や教育関係者の皆さまに直接会って教育現場の声を聞くことができた学びの多い3日間となりました。
*YouTube は、Google LLC の商標です。