総務省が2011年1月に、5,160社の企業に対して実施した通信利用動向調査によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は13.7%で、今後利用する予定がある企業は21.3%と、クラウドサービス利用の拡大が見込まれており、教育・校務のあらゆる面でのICT化が進み、情報システムの運用・管理における負荷軽減が求められている。
大学でも、経営基盤の安定化に向けたコスト削減への対応も相まって、クラウドコンピューティングの利用が進んでいくと予想される。
そこで、今回の特集では、先般6月に公益社団法人 私立大学情報教育協会(以下、私情協)が、同協会のホームページに掲載した「クラウドコンピューティングによる大学の情報システムについて[同協会 大学情報システム研究委員会](以下、研究委員会)編」と題された記事を中心にして、大学の情報システムの現状と課題を明らかにし、課題解決の有効な方策としてのクラウドコンピューティング導入におけるメリット・留意点などについて取り上げた。ぜひ参考にしていただきたい。